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Cradle CFDを使って、日常の素朴な疑問をわかりやすく解説する技術コラムシリーズです。身近なテーマを通じて、シミュレーションの魅力や奥深さを楽しく紹介していきます。

(出典元:本コンテンツはマイナビニュース2015年3月31日に掲載されたものです。本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。)

ギネス認定紙飛行機は何がすごいのか、熱流体解析ソフトでシミュレーション

突然ですが、皆さんは紙飛行機を飛ばしたことがあるでしょうか。

たぶん、多くの人が子どもの頃に一度は折って飛ばした経験をお持ちなのではないかと思います。僕も小学生の頃はよく学校でもらうプリントを折って投げては叱られていました。

そんな紙飛行機ですが、実はめちゃくちゃ奥の深い競技だということは、あまり知られていないのではないでしょうか。ちゃんとギネス記録も認定されており、その距離はなんと69.14m! 約70mです。70mといったら全力で走ったって10秒くらいはかかる距離ですよ。屋内の無風環境で記録した数値ということなので風の影響ってわけでもないですし、いやはやすごい世界ですよね。

で、ふと思ったのですが、70m飛ぶギネス紙飛行機も、僕が昔折って飛ばしていた紙飛行機も、同じ1枚の紙を折って作っているわけですよ。それなのに、そんなに飛距離が違うって、いったいどういう力が働いているのでしょうか。

ここはひとつ、ギネス紙飛行機と普通の紙飛行機を用意して、実際に飛ばし比べてみようじゃないですか。ということで、実験のためにやってきたのはマイナビ社内。せっせと紙飛行機を折るわれわれを、まじめなセミナーを終えてぞろぞろと出てくるスーツの皆さんがガン見。こ、これも仕事なんです!

 紙飛行機を折るのなんて何年ぶりだろう

ギネスに認定された紙飛行機の折り方はネットで公開されているのですが、そちらを見てしまうと知らず知らず影響を受けて真似してしまいそうなので、僕はギネスの折り方は見ずに自分の記憶を頼りに折ることにしました。

 動画を参考にギネス紙飛行機を折る

ところが、ここで問題が……。紙飛行機って、どうやって折るんだっけ……。

 あれっ

そうなんです、子どもの頃にはあれだけ紙飛行機を折りまくっていたクセに、数十年経つともうすっかり折り方を忘れてしまっていたのです。加えて、今回の用紙がギネス方式に合わせて長方形だったこともあり、正方形でしか折った記憶のない僕は大混乱。

何とかかんとか辻褄を合わせて飛行機の形に無理やりしたものが、こちらになります。

 紙くず誕生

編集「なんですかこれ。ゴミですか」

紙飛行機……です……。

何という劇的ビフォアーアフターでしょう。長方形の真っ白な用紙が、この通り、単なる紙くずに!

いや、違う。これは飛行機です。そう、ギネスに対抗するために折った山田井スペシャルです。

編集「私が普通のやつを折りますね」

……。

 普通の紙飛行機が完成

いきなり出鼻をくじかれましたが、ここまでは前置き(!)。

ここからがいよいよ本番です。

ギネスの紙飛行機と、いわゆる一般的な折り方で作った普通の紙飛行機、そして、お情けで山田井スペシャルも一緒に飛ばすことにしました。

 右がギネス紙飛行機、左が紙くず

さて、どの紙飛行機が一番飛ぶのでしょうか? 順当に行けばギネス紙飛行機になるはずですが、意外と山田井スペシャルがミラクルを起こしたりして……そのときはちゃんとギネス認定してもらわないと。

さて、さっそく飛ばしてみましょう!

>> 次回へつづく