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輻射解析で温度が発散する場合の対処法

輻射を用いた定常計算をしていますが、計算開始からしばらくたつと部品温度が振動し始めどんどん大きな値となって発散してしまいます。
メッシュやグルーピングの設定なども見直してみましたが改善しません。
何か対処法があるでしょうか。
回答
ご質問のような状況の場合、慣性不足緩和係数を変更することで安定に解析できる
可能性があります。
 
[条件ウィザード]-[安定化]-[緩和係数・慣性不足緩和]タブから[対象]に[温度]を選択し、
[安定化(慣性不足緩和)]の[タイプ]に[次式を使用]を選択してください。
そして[最終値(DTSE)]の値を1,000~100,000程度に小さくしてみてください。
 
慣性不足緩和は非定常解析における時間刻みと同じようなものです。デフォルトでは
最終値が1.0e+10と、とても大きな値に設定されており60サイクル程たつとこの値が
使用されます。
 
面同士が輻射によってやり取りする熱量は温度の4乗に比例します。このとき
慣性不足緩和が大きいと、1サイクルでとても大きな熱量が移動するため各面
の温度が定まらず、温度の値が振動するような場合があります。
 
そのような場合には慣性不足緩和係数の最終値を引き下げて解析してみてください。