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圧縮性の流体解析を行う際の一般的な注意点を教えてください。

 回答
 
 1.物性値(PROPERTYコマンド)
   [条件ウィザード]-[解析選択]の[非圧縮性/圧縮性]にて、[圧縮性]を選択し、[条件  ウィザード]-[流体領域]にて、流体の物性値を設定します。混合ガス(拡散を解く場合)の解析では、流体のガス定数を0.0とすると普遍ガス定数(8.31451 [J/(mol・K)])から混合ガスのガス定数が求まります。また、[粘性係数]・[定圧比熱]には総和的な値を入力します。
 
2.初期条件・境界条件(INIT_REGION・FLUX_REGIONコマンド)
  初期条件や境界条件などはすべて絶対圧力で入力します(但し、圧力基準値を設定した場合は下記3.参照)。また、流入流出条件では、流入口/流出口に関わらず必ず流入温度を入力してください。
   
3.圧力基準値(PBAS_MATERIALコマンド)
  圧力基準値を設定しますと、他の条件は「絶対圧力-圧力基準値」の値を入力すればよいことになります。圧力基準値で大気圧を設定しておきますと、表面圧力規定などで大気圧としたい場合には圧力0.0Paとします。また、圧力の初期条件をデフォルトにした場合、圧力の初期値にもなります。
     
4.方程式の選択(EQUAコマンド)
  圧縮性では必ずエネルギー方程式(熱)を解いて下さい。
 
5.制限事項(非圧縮性と比較して)
  ・湿度、植栽、空調機セット、凝固・融解、自由表面、移動物体、電流、マランゴニ解析はできません。
 ・乱流モデルは標準k-εモデル以外は使用できません。
 ・UPWDコマンドで与えられる3次精度のQUICKスキームは使えません。