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VF法による輻射解析時にグルーピングというものを設定する必要がありますが、これはどういった設定になるのでしょうか?

回答​
 
形態係数の計算は、輻射場に接する各要素面について行われます。そのため、メッシュ数が多いケースでは計算コストが膨大なものとなってしまいます。
そこで、同じ輻射率、同じ温度とみなせる要素面を1つのグループとして扱い、そのグループ同士で形態係数を計算することで計算コストを下げます。
この作業をグルーピングと呼びます。
 
グルーピングの目安として最も大きな方針は、上述の通り "同じ輻射率、同じ温度とみなせる要素面を1つのグループとする" というものになります。
具体的には円柱等、曲率を持った部品があった場合、周方向で形態係数の値が大きく変わる可能性がありますので、細かいグルーピングが必要になります。他、表面積の大きな部品につきましても位置関係が大きく変わりますので、そういう部品に対してもグループ数は多めに設定してください。
 
また、割り当ての数量基準に関してですが、グループ数が多くなればなるほど、計算精度は上がりますが、形態係数の算出に時間がかかりますので、弊社としては、合計のグループ数が4,000以内を1つの目安として推奨しております。
 
実際にどのようにグルーピングされたのかはSTpost で確認することが出来ます。通常、意図されたようにグルーピングされているか確認する必要があるかと思いますので、最初は1サイクルの計算を実施し、グルーピングの結果をSTpostで確認してから本計算に進むといったプロセスを推奨します。
 
以下に、グルーピング結果の確認方法を記します。
① STpre にて [条件設定ウィザード]-[図化データ]-[輻射VF変数タブ]
 -[グルーピングの情報を出力します] のチェックボックスをON
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② 計算を1サイクル実行します。
③ STpost にて以下赤枠で示すアイコンをクリックして、グルーピング結果を表示。
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