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現在scFLOWを使用して,重合格子による6自由度剛体運動の解析を行っております.そこで質問なのですが,重合格子を使用する例題を見てみると,移動物体周りに流体領域を設けているのですが,その領域は必ずしも必要なのでしょうか.ご教授いただけたら幸いです.

現在scFLOWを使用して,重合格子による6自由度剛体運動の解析を行っております.そこで質問なのですが,重合格子を使用する例題を見てみると,移動物体周りに流体領域を設けているのですが,その領域は必ずしも必要なのでしょうか.ご教授いただけたら幸いです.
  • scFLOWで移動物体の影響を考慮する場合、ALE(Arbitrary Lagrangian Eulerian)という手法を使っています。※ユーザーズガイド解析手法編の’要素移動’をご参照こと。
    移動する物体に合わせて要素が移動する流体領域(Lagrangian)と静止した流体領域(Eulerian)を組み合わて、移動する物体の影響を考慮した流体解析が可能になる方法です。そのため移動する物体周りに流体領域が必要になります。
     
    移動する流体領域と静止した流体領域の接合部の要素では両者の物理量の交換が行われますが、接合する方法として不連続接合と重合格子という二つの方法があります。不連続接合を使ったALEの例題も例題16などいくつかあります。
    つまり
    移動物体の影響を考慮する手法がALE
    で、接合の方法が不連続接合と重合格子があるということになります。
     
    補足ですが、周辺に流体領域を作成しないで移動する物体と静止した流体領域だけで移動する物体の影響を考慮する解析手法もあります。
    Cradle CFDのSTREAMという構造格子系のソフトウエアではALEではなく、この方法を採用しています。
    ただし、時々刻々移動する物体と流体要素間での物理量の交換を精度よく行うことは困難で移動物体を考慮した解析の正確性としては
        scFLOWのALE > STREAMの移動物体
    が言えると思います。
     
    以上、ご参考まで。
  • ご丁寧に回答頂きありがとうございます.