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気液分離についてscflowを使用している者です。 解決策が分からず質問させていただきました。

初期設定で、円柱物体の高さ8割まで液相を入れており、流量10L/minで螺旋回転するように円柱の側面から同じ液を流しており、下から同量の流量が出る設定にしております。
添付した動画を見ていただきたいのですが、
【左から】水、VG5(40度)、VG5(100度)の結果です。
水の結果は実験通りに螺旋回転しながら空気と液が分離されているように思われますが、右の二つは発散しているからなのか8割の高さを超え上手く螺旋回転してないように思われます。
メッシュサイズやタイムステップに問題があるのでしょうか。ご教授いただけたら幸いです。​

Attached Files (1)
  • 確かに右2つの結果は不自然ですね。
    頂いた情報だけでは判断は難しいですが、物性以外のすべての条件が同じなら、物性だけの違いでそこまで違ってくることはないように思います。恐らくですが、ご推察の通り、計算はうまく行ってないように思えます。
    二相流の計算は、ご指摘の通りタイムステップが大きく影響します。計算時間が大幅に増加しますが、タイムステップを1桁以上小さくして改善傾向にあるかを見てみる必要があるように思います。その場合でもクーラン数が1を超えている場合は、さらに小さくして確認してみてください。データを見ていないので推測になりますが、形状が比較的シンプルなのでメッシュはあまり関係ないかもしれません。まずは、タイムステップで改善するかを確認してみてはどうでしょうか?
    以上、ご参考まで。
  • ご回答ありがとうございます。
    真ん中の動画のLファイルもご確認していただきたく添付させていただきました。
    ​物性以外すべて同じ条件ですし、クーラン数も平均のタイムアベレージは0.18と良好な数値だと考えています。おっしゃる通り、形状は直径105mm高さ270mm円柱に直径15mmの配管が3つついてるものです。
    ​タイムステップについてこれからは考えていこうと思います。タイムステップを1桁以上小さくして改善傾向担った際、メッシュの大きさを変え計算時間を削減していく方向性でも大丈夫なのでしょうか。
    Lファイルのリンクを送付いたします.
  • メッシュを確認にしていないのでなんとも言えませんが、Lファイルから元のメッシュ自体が比較的粗いメッシュになっているのではないかと推測しています。さらにメッシュを粗くしても計算は可能ですが、解像度が低くなるので凡その流れの様子が確認できる、という程度に理解した方がよいように思います。メッシュをどこまで詳細に切るかは解析の目的などにも依存して決まってくると思います。
    なお、乱流モデルとしてLESを採用しているようですが、粗いメッシュではほとんど意味をなさないと思います。
    現状のメッシュでも通常のRANSを選択する方が良いかもしれません。タイムステップ変更の前に、RANSへの変更を試してみるのも良いかもしません。
    以上、ご参考まで。​
  • ご回答ありがとうございます。
    メッシュも確認​していただきたくpphファイルを添付させていただきました。
    先行研究がリスタートファイルを使ってRANS→LES​で解析を回していたので、統一していました。
    ​現状のメッシュでRANSのk-ωモデルでのみの解析を回してみようと思います。
    無理であればタイムスッテプ変更を​考慮していこうと考えます。
    ​pphファイルのリンクを添付いたします。よろしくお願いいたします。
  • 残念ながらファイルが大きい過ぎてウイルススキャンが不可となっています。当該PPHをプリで開いて、ナビゲーションの「メッシュ設定」をクリックすると、メッシュデータが削除できファイルが小さくなります。そのPPHを保存していください。このPPHをさらにzipで圧縮して再度置いてください。​
  • かしこまりました。
    再度お送りさせていただきます。​

    Attached Files (1)
  • 頂いたデータを使用して、試しに、RANS(標準k-ε)で計算してみました。左が水で、右がVG5の結果です。
    RANS
    両者ともに液面形状の変化は小さく、また、両者で液面形状に大きな違いもありませんが、計算条件的には妥当な結果であると思います。
     
    流入による旋回流れと底面中心部からの流出の影響により、液面形状としては中心部が低く、壁面近傍で上昇するような結果になることが予想されます。しかし、液体の流入と流出がバランスしているので、気体側の体積は初期から増減はありません。そのため液面形状は大きくは変化しないのだと思います。
    また、水とVG5とで密度と粘性係数が異なり、レイノルズ数の違いとして影響しますが、それ自体が大きく液面形状を変える要因にはならなかったのだと思います。
     
    ちなみにoutler_airに流出条件が設定されていましたが、実物は流入も流出も起こっている面であり、妥当な境界条件を与えることが難しいです。ここでは、気体領域の体積が変化しないことを考慮して、閉じて計算してみました。
     
    以上、個人的な見解ですが、ご参考まで。
  • 解析をして頂きありがとうございます。参考になりました。
    再度動画のお話になり恐縮なのですが、同じ条件の実験では判断材料が目視ではありますが、動画の一番左のように​Vの字のようになった為、解析手法としてLESを採用させて頂きました。
    RANSとLESでは液面形状が異なるのはなぜなのでしょうか。
    outlet_airの設定で”閉じて”とは、”流入流出境界条件を設定しなかった”という解釈であってますでしょうか。
    また、本日お送りさせて頂いたデータのメッシュサイズやタイムステップは良好な数値だったのでしょうか。
    教えて頂けたら幸いです。​
  • LESは正しい結果を出していないと思います。
    こちらで行ったRANSと、頂いたLESの結果のLファイルで最大速度をグラフ化したものを添付します。
    LES_vs_RANS
    左​が頂いたLESで、右がRANSのLファイルです。
    LESでは、あり得ないような大きな流速が発生していますが、RANS の方はそのような大きな流速の発生はなく、条件から想定できそうな妥当な流速になっていると判断できると思います。
    頂いた動画の左は、流体が水とのことですが、こちらで水もLESで解析してLファイルを確認しましたが、VG5ほどの大きな変動はありませんが、やはり大きな流速の変動が発生しています。​確認してみてください。
    ​つまり、解析結果としては異常流速の発生のないRANSがより妥当な結果であると思います。
    それでは、なぜLESでは異常な流速が出るか?ですが、メッシュや時間間隔など様々な原因が想定できますが、恐らく「レイノルズ数が低過ぎる」ということだと思います。​
    VG5の動粘性係数は、​4.64646E-06で、タンクの直径0.01mを代表長さ、代表流速1m/s とするとレイノルズ数は、2000程度になります。これは層流領域といえます。或いは非常に低いレイノルズ数の乱流となります。
    妥当性はともかくとして、RANSは低いレイノルズ数でも一応安定に計算できます。​が、LESはモデルの性質上、安定に計算ができずに、異常流速が出て、その影響で異常が液面形状になったと考えられると思います。
    水の場合は、レイノルズ数が10000程度になるので乱流解析でも問題ないかと思います。それでもRANSの方がよさそうですが。VG5はそのレイノルズ数から判断して、層流解析が妥当かもしれません。
    ただし、当方でVG5で層流解析を行ってみましたが、RANSの結果に近い結果で、動画左ような大きなV時型の液面影響は得られませんでした。
    以上、ご参考にして再度実験結果なども含めて検討してみてください。​